はじめに
古物商の許可申請は、「申請書」と「添付書類」を管轄の警察署へ提出して行います。
申請書の様式は、古物営業法施行規則により定められており、多くの場合、各都道府県警察(警察本部)の公式サイトからダウンロードすることができます。
しかし、実際に書こうとすると
「どこに何を書けばいいのか分からない」
「記入ミスで受理されなかったらどうしよう」
と悩む方も多いのではないでしょうか。
申請書は一見シンプルですが、記載ルールを間違えると修正・再提出になる重要書類です。
本記事では、古物商許可申請書(別記様式第1号その1(ア)・その2・その4)の書き方について、行政書士が分かりやすく解説します。
個人・法人それぞれの違いや注意点も含めて解説していますので、これから申請を行う方はぜひ参考にしてください。
申請書のダウンロード(警視庁)
※各都道府県警察の公式サイトからも取得可能です。
→様式ダウンロードはこちら(警視庁ホームページ)

古物商許可申請書(別記様式第1号その1(ア)の書き方)
古物商許可申請の中でも、最初に記入する「別記様式第1号その1(ア)」は、申請者の基本情報を記載する最重要書類です。
記載ミスがあると受理されないこともあるため、項目ごとに正確に記入する必要があります。
ここでは、実務でつまずきやすいポイントを押さえながら、順番に解説していきます。
①「古物市場主」を横線で消す
古物商として申請する場合、「古物市場主」は不要な項目です。
そのため、該当箇所は横線で削除します。
警視庁の記載例では「古物商を〇で囲む」とされていますが、申請書下部の記載要領に従い、不要文字は横線で消す方法で統一するのが確実です。
② 申請先となる公安委員会
申請先は、主たる営業所の所在地を管轄する都道府県公安委員会です。
例えば👇
・東京都 → 東京都公安委員会
・大阪府 → 大阪府公安委員会
ただし、実際の提出先は公安委員会ではなく、営業所を管轄する警察署になります。
👉 窓口:所轄警察署の生活安全課(名称は地域により異なる)
③ 提出日・申請者の氏名等
提出日は「書類作成日」ではなく、実際に提出する日を記入します。
そのため、窓口に持参する直前に記入するのがおすすめです。
個人の場合
・住所(住民票と完全一致)
・氏名
👉 「1丁目1番地1号」など正式表記で記入
法人の場合
・本店所在地(登記通り)
・会社名
・代表者の役職(代表取締役など)
・代表者氏名
👉 登記事項証明書と完全一致が必須
④ 許可の種類
「1. 古物商」に〇をつけます。
通常の申請で迷うことはありません。
⑤ 氏名又は名称
個人の場合
申請者本人の氏名を記入し、フリガナは「姓」と「名」の間を1マス空けます。
法人の場合
会社名を記入します(例:株式会社〇〇)
👉 フリガナの注意点
・「カブシキガイシャ」は省略
・濁点・半濁点は1マス扱い
⑥ 法人等の種別
個人
「6. 個人」に〇
法人
以下から選択
・株式会社
・有限会社
・合名会社
・合資会社
・その他法人
⑦ 生年月日
個人のみ記入します。
法人の場合は記入不要です。
⑧ 住所又は居所
個人
住民票の通りに記入
法人
本店所在地を登記通りに記入
👉 電話番号は携帯でもOK
⑨ 行商をしようとする者であるかどうか
行商とは、営業所以外で取引を行う形態です。
例👇
・出張買取
・イベント出店
・古物市場での売買
👉 実務的には
「1. する」にしておくのが圧倒的におすすめ
(後から変更は可能だが手間がかかるため)
⑩ 主として取り扱う古物の区分
13区分の中から、主に取り扱う品目を1つ選択します。
例👇
・衣類
・時計・宝飾品
・自動車
・機械工具
👉 迷ったら一番メインのものを選ぶ
⑪ 代表者等
個人
記入不要
法人
「1. 代表者」に〇をつけ、以下を記入
・氏名
・生年月日
・住所
・電話番号
👉 住所は住民票通りに記入
また、役員が複数いる場合は
**別記様式第1号その1(イ)**に全員分の記載が必要です。
古物商許可申請書(別記様式第1号その2の書き方|営業所情報)
「別記様式第1号その2」は、営業所に関する情報を記載する書類です。
古物営業は「どこで営業するか」が重要になるため、この書類は審査上も非常に重視されます。
特に、営業所の所在地・取り扱う古物・管理者はチェックされやすいポイントなので、正確に記入しましょう。
⑫ 形態
営業所の有無について記載します。
通常の古物商申請では、
👉 「1. 営業所あり」に〇をつけます。
※営業所なしでの申請は基本的にできません。
⑬ 名称
営業所の名称(屋号や店舗名)を記入します。
個人の場合
屋号がある場合 → 屋号を記入
屋号がない場合 → 氏名を記入
👉 フリガナは「姓」と「名」の間を1マス空ける
👉 記号(★・@など)は使用不可
法人の場合
店舗名がある場合 → 店舗名
ない場合 → 法人名(例:株式会社〇〇)
👉 フリガナの注意点
・「カブシキガイシャ」などは省略
・例:株式会社京橋リサイクル → キョウバシリサイクル
⑭ 所在地
営業所の住所を記入します。
ただし👇
・個人 → 自宅=営業所の場合
・法人 → 本店=営業所の場合
👉 ⑧と同じ住所なら省略可能
※ただし重要ポイント👇
👉 電話番号は省略できないので必ず記入
⑮ 取り扱う古物の区分
ここは少しややこしいポイントです。
まず👇
・⑩で選択した「主たる古物」に〇をつける
次に👇
・営業所で取り扱う古物すべてに〇をつける(複数OK)
👉 ポイント
・主たる古物 → 1つ
・営業所の取扱品目 → 複数OK
⚠ 注意
実際に扱わないものまで広げすぎない
(審査で不自然になる可能性あり)
⑯ 管理者
営業所ごとに「管理者」を1名選任する必要があります。
管理者とは👇
👉 営業所の業務を適正に管理する責任者
👉 現場のリーダー的存在
管理者になれる人
・申請者本人(個人)
・代表者(法人)
・従業員
👉 自分で管理できるなら自分でもOK
実務ポイント
・複数営業所 → それぞれに管理者必要
・名義だけの管理者はNG(実態重視)
営業所が複数ある場合
主たる営業所以外にも営業所がある場合は、
👉 **「別記様式第1号その3」**に追加で記入します。
ポイントまとめ
・営業所は必ず必要(「営業所あり」に〇)
・名称はシンプルに(記号NG)
・所在地は省略できても電話番号は必須
・管理者は実態がある人を選ぶ

古物商許可申請書(別記様式第1号その4の書き方|インターネット取引)
「別記様式第1号その4」は、インターネットを利用した古物取引の有無を記載する書類です。
近年はフリマアプリやECサイトでの取引が一般的になっているため、該当する場合は必ず正しく記入する必要があります。
インターネット取引を行う場合
自身のウェブサイトや販売サイトを利用して古物の売買を行う場合は、URLの届出が必要です。
対象となる例👇
・自社ホームページ
・フリマアプリ
・ECサイト
例えば👇
・メルカリ
・Amazon
記入方法
インターネットを利用する場合は👇
👉 「1. 用いる」に〇をつける
👉 URLを1文字ずつ1マスで記入
URL記入のポイント
・英数字は正確に記入
・「l(エル)」と「1(イチ)」など紛らわしい文字は注意
・判別しにくい文字にはフリガナを付ける
フリマアプリの場合の注意点
フリマアプリを利用する場合は、トップページではなく👇
👉 プロフィールページのURLを記入
これは「誰が出品しているか」を特定するためです。
インターネットを利用しない場合
ネット販売を行わない場合は👇
👉 「2. 用いない」に〇をつけるだけでOK
記入はそれだけで問題ありません。
実務ポイント
・メルカリ等を使うなら必ず「用いる」
・URLはプロフィールページを記入
・誤記は修正対象になるので丁寧に書く
まとめ|古物商許可申請は「正確さ」がすべて
古物商許可申請は、書類のボリューム自体はそこまで多くありませんが、記載内容の正確さが非常に重要です。
一つひとつの項目にルールがあり、少しのミスでも修正や再提出になることがあります。
本記事で解説したポイントを押さえれば、初めての方でもスムーズに申請を進めることができます。
申請書作成の重要ポイント
・住所・氏名は住民票や登記と完全一致させる
・行商は基本「する」にしておく
・営業所の情報は実態に合わせて記入する
・管理者は実際に業務を統括できる人を選ぶ
・インターネット販売を行う場合はURLを正確に記入する
よくあるミス
・住所表記のズレ(番地・ハイフンなど)
・行商「しない」で後から後悔
・取り扱う古物の区分の選択ミス
・URLの記入漏れ(ネット販売ありの場合)
・管理者の選任ミス
👉 このあたりは特に差し戻しが多いポイントです
申請までの流れ
① 申請書を作成
② 添付書類を準備
③ 管轄警察署へ提出
④ 約40〜60日で許可
こんな方は要注意
・初めて申請する方
・法人で申請する方
・ネット販売を予定している方
👉 記入ミスのリスクが高いため慎重に進めましょう
CTA(行動喚起)
「自分でやるのは不安…」
「確実に一発で通したい」
そんな方は、行政書士に依頼することで
✔ 書類不備のリスクを回避
✔ スムーズに許可取得
が可能になります。
最後に
古物商許可は、リユースビジネスを始める第一歩です。
しっかりと準備して、スムーズに許可取得を目指しましょう。



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